ヨガインストラクターとしての養成コースで必ず出てくるバガヴァッド・ギーター、これを理解できない方は多いのではないでしょうか?

確かに、訳わからないカタカナが多くて読んでいてわからなくなっちゃう…
確かに読む人によって捉え方が変わる哲学であるだけでなく、用語が非常に多く、理解できない方も多いのではないかでしょうか?
バガヴァッドギーターは一言で言えば「義務を果たそうよ」的な最終メッセージとともに合間に人生で大切なことを語っている哲学書です。

今回はインドまでヨガ留学した筆者が誰でもわかりやすく難しい用語なしでどんなものか説明したいと思います!
【注意!!】
初心者向けに簡単に解説してあること・哲学書なので翻訳者によって解釈が違う場合もあり、数冊読んだ上で筆者が客観的にこうではないかというものを載せており、人によっては若干違う感じがする場合もあります。ご了承頂ければ幸いです。
ネタバレ注意・バガヴァッド・ギーターは簡単に言えばこんなお話
バガヴァッド・ギーターはマハーバーラタというお話の一部
バガヴァッド・ギーターはマハーバーラタという話の一部になり、中国でいえば三国志的な物語です。王族同士の戦争を描いています。

インドでは哲学・神話・ヒンドゥー教の聖典とされています。
インドではドラマ化はもちろん、実は日本でもスーパー歌舞伎にもなっている超有名な物語です。

余談ですが…スーパー歌舞伎マハーバーラタの時はバガヴァッド・ギーターのパートは五分間だけでした…
それだけマハーバーラタは濃い物語なのです。
スーパー歌舞伎のマハーバーラタの詳細はこちら↓

登場人物は主にアルジュナ(弓使い)とクリシュナ(馬車使い?)
マハーバーラタを含めれば登場人物はたくさんいますが、主にこの2人だけ覚えれば問題なくバガヴァッド・ギーターを理解できます。
【アルジュナ】

バガヴァッド・ギーターの主人公。王族五人兄弟の三男でめちゃめちゃ強い弓使い。
【クリシュナ】

アルジュナの専属の馬車使い。だが実は…

ナレーターの詩人が他にもいますが、物語には直接関わらないので省略します。
ネタバレ注意!バガヴァッド・ギーターのストーリーを簡単に説明
戦争前、アルジュナはクリシュナに悩みを打ち明けます。

敵は僕の親戚なんだろ!?戦うなんて嫌だ!
それに対して、クリシュナは、

戦士としても義務なんだから戦いなさい!

でも…
そこからクリシュナは色々と話し、なぜ戦うのかを説明します。
ここからネタバレですが、クリシュナは話の途中でとんでもないことをカミングアウトします。

俺は実は神の化身なんだ!(簡単に言えば何でもできるよということ長々話しているので中略)だから神である俺の言うことは確かなんだ!
それに対してアルジュナは…

おお!?すごい!もっと話を聞かせて!!
と、話をもっと聞きたくなります(今までぐだぐだしていたのに)
神様だとカミングアウトしたクリシュナの話聞き、アルジュナは戦うことを決心することで物語は終わります。

ストーリーとして覚えるのなら戦うのが嫌なアルジュナをクリシュナが義務なんだから戦いなさいということを説得する話です。
バガヴァッド・ギーターはヨガ哲学的に何を伝えたいの?
バガヴァッド・ギーターが難しく感じる理由のひとつにクリシュナがアルジュナに対して話している話。これが用語も多く、理解しづらい方が多いかと思います。
今回は用語も少なく、クリシュナがアルジュナに何を伝えたのかを簡単にまとめました。
最終的に言いたいのは義務を果たしなさいということ
戦士としての義務を果たすために戦うべきだー。
これがバガヴァッド・ギーターで一番伝えたいテーマになります。義務を果たす理由や義務を果たしたらどうなるかをクリシュナがアルジュナにひたすら説明しています。
世界は自分自身が作っているということ
本来の自分(バガヴァッド・ギーターではアートマンと言います)はこの世界を支えるーつまり、自分自身で目に見える世界を作っていることをバガヴァッド・ギーターは伝えています。
ここはヨーガスートラと共通になります。

クリシュナの話を簡単に要約すると…自分自身が作っている世界のバランスを取るため、迷いや不安を絶ちきり、義務を果たしなさいと言っています。

迷いや不安も無知から来ているため、世界を作っている真実を知ると迷いや不安も消えるということをクリシュナは言いたかったのです。
義務を果たすとその分、それに見合った結果は返ってくるよとのこと。
義務を果たすのが嫌ならば出家をして世の中から離れること
アルジュナはどうしても親族と戦うのが嫌だと言うクリシュナはとある提案をします。
義務を果たすのが嫌ならば世の中から離れて出家するかー?
ここで言う出家は義務や社会との関わりを捨てることになります。

つまり出家するとアルジュナは戦わずに自分が作っている世界のバランスを取れる、というわけです。
ただ、ここでクリシュナが提案します。

君は絶対に戦った方がいいよ。出家は心がきれいじゃないと難しいよ?
これを聞いて巡は「それって間接的にアルジュナが心がきれいじゃないって言っているじゃん」と思ったのは言うまでもありません、笑
瞑想して集中すること
瞑想して自分の心と身体の支配者になるようにとクリシュナは言います。

無知(怒りや不安・迷いなど)に引っ張られないようにするためです。
義務を果たすために好き嫌いやら不安やらあると良くない結果になることも…
ずっと生死を繰り返し苦しむよりも、それから解放されて自由になること
クリシュナいわく、死は2つあると言います。
ひとつは生死を繰り返すこと(輪廻という)
もうひとつは輪廻から解放され、すべてとひとつになること
この2つを覚えておき、目指すは後者だとクリシュナは伝えます。

後者は学び・瞑想もして、人に惜しみなく与えるなどの良い行いをするとできるーつまりヨーガの八支則的な生き方をしなさいということ。

修行が心を清め、無知を断ち切ってくれること
ここで言う修行は学ぶこと。学ぶことにより、心の平和・優しさ・自己抑制などのプラスの感情が生まれます。そこに行動が伴えばさらに修行の質が上がります。

自分や人を痛めたり、自分だけ良ければそれでよくて修行すると迷いや苦しみが生まれるとのこと。
バガヴァッド・ギーターは義務を果たすことが最終的メッセージ
バガヴァッド・ギーターを簡単に解説しましたが、一番大きなメッセージは義務を果たすことの大切さ。

自分自身を理解し、何をやるべきかを知り、それを実行することがバガヴァッド・ギーターの伝えたかったこと何じゃないかなと思います。
今回は初心者向けに簡単に解説しましたが、詳しく理解したい方は今回参考にした書籍を紹介します。
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