ヨーガの八支則を簡単解説【ヨガ&フィットネスインストラクター向け】

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ヨーガスートラにおいてはヨーガを実践すると煩悩(怒り・悲しみ・怠けといったネガティブな感情)が無くなり過去の悪い行いもリセットされ、何でも乗り越えられる超能力(現代的に言えば超ポジティブマインド)を手に入れることができると解説しています。

そのためにはヨーガの八支則の実践が必要になります。

イントラ
イントラ

ヨーガスートラを読んでもヨガの養成コースに行ってもヨーガの八支則なんてさっぱりわからない。大事だとわかってても勉強する機会が無い…

そんなインストラクターの先生達のためにヨーガの八支則をおさらいがわりに下記でまとめてみました↓

1.禁戒(やってはいけないこと)
非暴力、正直、不盗、禁欲、不貧
2.勧戒(やった方がいいこと)
清浄、知足、苦行、自己学習、自在神
3.坐法(座り方)
4.気のコントロール
5.制感(感覚の制御)
6.集中
7.瞑想
8.三昧

佐藤巡
佐藤巡

今回はインドヨガ留学まで行った筆者がインストラクターとしても覚えておくべきヨーガの八支則について解説します!

翻訳者・解説者によって意味合いが変わるため、自分の主観も若干入っています。予めご了承くださいませ。

インストラクターとして知りたいヨーガの八支則を解説!

心の動きを止滅させるためにヨーガの八支則は行います

ヨーガの八支則はヨガの最終目的である「心の動きを止滅させる」ための八段階の手段です。

ヨーガの八支則を段階的に追っていくと煩悩や過去の悪い行いをリセットし、どんなことが起きても乗り越えられる超ポジティブマインド(ヨーガスートラでは超能力と表現しています)を手に入れることができるとヨーガスートラでは解説しています。

ヨーガの八支則をそれぞれ解説します。

1.禁戒(やってはいけないこと)

まずはヨーガの八支則としてやってはいけないこと(禁戒・サンスクリット語では「ヤマ」)を解説します。

佐藤巡
佐藤巡

禁戒は怒り・悲しみ・怠けなどの煩悩的要素を生むため、まずはこれをやらないことが大事!

非暴力

サンスクリット語では「アヒンサー」と読み、人を傷つけたり・殺したりしないことはもちろん、自分自身も傷つけないこと。

【例】
暴言を吐く
殴る
蚊を殺す(これは極端ですが、汗)
徹夜する
嫌なのに断らない
自傷行為する

など

これらを徹すると人に対しての敵意を捨てることができます。

正直

正直はサンスクリット語では「サティヤ」と読み、その名の通り、嘘をつかないことです。

佐藤巡
佐藤巡

ちなみに非暴力を守れない正直はアウトとされています。

【例】
「私ってきれい?」と聞かれたら「ブスじゃん!」と言うと傷つく人も。

非暴力を守る場合は…
「私ってきれい?」と聞かれたら「きれいだよ。もっとアイシャドウを薄くするともっときれいだよ」という形で相手を誉めてから言う
など

佐藤巡
佐藤巡

正直に言うと傷つく人もいますよね…

正直を徹するといい行為と結果が実現されるとヨーガスートラでは解説しています。

不盗

不盗はサンスクリット語では「アステーヤ」と読み、物を盗まないことはもちろん、相手の時間や労力など目に見えないものに対しても指します。

【例】
知り合いに質問した時に…
その返事に対して「でも」「だって」など言ってアドバイスを無視する!ということは質問した相手の時間を奪っていることになります。

佐藤巡
佐藤巡

特に無料だからいいじゃんって言う方には相手の時間や労力を奪っても何も感じない方が多い傾向はあります。

不盗を徹すると富を得るとヨーガスートラでは解説しています。

禁欲

禁欲はサンスクリット語では「ブラーマチャリヤ」と読み、簡単に言えば性的なことをしないこと

禁欲は本来、ヨーガの修行を行っている人が性的なことをすると精力が無くなってしまうことを指します。

佐藤巡
佐藤巡

最近だと意味合いが変わって不倫や浮気しない複数同時に異性と付き合わない…とされています。

これらを徹すると力を得られるとヨーガスートラでは解説されています。

不貧

不貧はサンスクリット語では「アパリグラハ」と読み、必要以上に物を持ちすぎないということです。

例えば…
現在、ミニマリストが流行っていますよね?
物を持つとそれをしまう棚が必要になるから余計な出費に繋がることになり、棚が必要無くなったらリサイクル費用として処分に余計なお金がかかることになります。

佐藤巡
佐藤巡

必要以上に物を持たないとその分、お金がかからなくなります。

これらを徹すると今後三代いいことが起きる(つまり、自分の子供・孫以降にもいいことが起きる)とヨーガスートラでは解説されています。

2.勧戒(やった方がいいこと)

観戒はサンスクリット語では「ニヤマ」と言い、やった方がいいことでこれを実践すると煩悩を弱めることができます。

清浄

清浄はサンスクリット語では「シャウチャ」と読みます。その名の通り、部屋・身体などありとあらゆるものをきれいにしておくこと。

佐藤巡
佐藤巡

整理整頓すると頭がクリアになるでしょ?それと一緒です。

清浄を徹すると心がハッピーになるとヨーガスートラでは解説しています。

知足

知足(サンスクリット語では「サント―シャ」)とは満足することでこれ以上欲しがらないことです。

例えば…
お金に執着すると年収1000万円になっても満足せずもっと欲しがるようになります。
車やブランド品に執着すると新作が欲しいと際限無くお金を使うようになります。

物などの執着を絶つと終わらない欲望を止め、今、欲しいものを満たしていることに感謝できるようになります。

知足を守るとこれ以上欲しがらず心がハッピーになれるとヨーガスートラでは解説されています。

苦行・自己学習・自在神、この3つはまとめてクリヤーヨーガ(行いのヨーガ)

これから紹介する「苦行」「自己学習」「自在神」は3つ同時に行われるため、クリヤーヨーガ(行いのヨーガ)と呼ばれます。
クリヤーヨーガを行うと怒り・悲しみ・怠けなどの煩悩を弱めることができるとヨーガスートラでは解説されています。

佐藤巡
佐藤巡

いろんなヨーガスートラを読んでいるとわかるのですが、このクリヤーヨーガの3つは翻訳者や解説者によって意味合いが変わります。申し訳ないですが、今回は私が捉えた意味合いで解説します。

苦行

苦行(サンスクリット語では「タパス」)は本によって修行・辛いことに耐えるなど意味合いはそれぞれ違います。

佐藤巡
佐藤巡

私個人はヨーガの修行として勉強する・練習したりなどの努力することと解読しています。

苦行に徹すると身体の不浄が消え、体力アップに繋がるとヨーガスートラでは解説されています。

自己学習

これはサンスクリット語では「スヴァディヤーヤ」と呼ばれ、自己学習を意味します。

佐藤巡
佐藤巡

本によってはヨーガの教典を学ぶこと神についての勉強、シンプルに普通に勉強することと解説されています。

色々なヨーガスートラで共通して言えることは普通にシンプルに勉強することで捉えても大丈夫だと筆者は考えています。

神について学ぶことでもあるせいか、自己学習を徹すると自分の神とひとつになると言われています。一見、こういうとスピリチュアルで怪しく感じますが、次の自在神に繋がります。

自在神

サンスクリット語では「イシュワラプラニダーナ」と読みます。自在神に関しては色々な意味合いがあり、神様への祈り・神様に頼る的な意味合いで解読されている本が多いです。

個人的に、佐保田鶴治氏著書の「ヨーガ根本教典」では「汚れていない本当の自分自身であること」がピンと来ています。

佐藤巡
佐藤巡

つまり、神=自分なので結局人生は何かあった時は自分の選択で決まる訳だし、自分自身が人生を作っているので、自分自身の心の持ちようで何か変わる、と捉えます。

自分自身と繋がることが後程解説する三昧へと繋がります。

3.坐法(座り方)

サンスクリット語では「アーサナ」と言い、本によってはヨガのポーズを意味していますが、ヨーガスートラにおいては快適な座り方のこと。

心地いい座り方で緊張ゆるめ、後程解説する三昧状態に入りやすくすることが目的です。

佐藤巡
佐藤巡

ヨガのポーズは快適な座り方を目指すため生まれたとも言われている説と三昧状態に入りやすくするためと言われているので、ポーズはここに含まれていたのはそれが原因かと筆者は解読しています。

4.気のコントロール

サンスクリット語ではプラーナヤーマと読み、呼吸と書いてある本もありますが、呼吸はプラーナヤーマの一種。

プラーナヤーマは「気をコントロールする」ことを意味し、気とは本当に気のことを指す血液や身体を張り巡らす酸素などを指します。

佐藤巡
佐藤巡

呼吸などで気のコントロールを行うと煩悩を消すこともでき集中力も高まります。

5.制感(感覚の制御)

サンスクリット語では「プラーティヤハーラ」と読み、感覚のコントロールをすること。

感覚をコントロールすると外の感覚をシャットアウトすることができ、後に繋がる集中状態に繋がります。

6.集中

サンスクリット語で「ダーラナ」と読み、その名の通りひとつのものに集中すること。

佐藤巡
佐藤巡

ここからはどのヨーガスートラ解読本でもざっくりした表現のものが多いですが、名前の通りだと筆者は感じているので、ざっくり表現はご了承頂けると嬉しいです。

7.瞑想

瞑想(サンスクリット語では「ディヤーナ」)は集中がさらに深まっていく状態のこと。この状態になると煩悩を除去できると言われています。

8.三昧

三昧(サンスクリット語では「サマディ」)は瞑想のさらに先でヨーガの最終目的と同じ意味合いを持ちます。別の言い方だと悟りを開くこととも言われています。

自身がなくなったかのように感じ、すべてと一体になる感覚を感じます。

この状態になれば一瞬だけでも「心の動きを止滅した状態」になっています。

佐藤巡
佐藤巡

個人的な心の動きを止滅した状態は寒いのに何も感じない・呼吸している・目を閉じていることがただの情報になり、すべてにおいて客観的になっている状態です(脳も言葉では表せませんがぼーっとしているか集中しているのかわからない状態になっていると個人的には感じました)

集中・瞑想・三昧になると何だって乗り切れる超ポジティブマインドが手に入る

集中・瞑想・三昧は3つセットで綜制(サンヤマ)と呼ばれ、段階的に行うと超能力(現代風に言えば「超ポジティブマインド」)が手に入るとヨーガスートラでは解説しています。

【ヨーガスートラにおける超能力の例】
自分の心と身体を自分自身で支配できるし強くなれる
(誰からもコントロールされない、自分でじぶんの人生を決めることができる)
未来も過去も人の心もどんなことを知ることができる
(つまり直感でどんなことでも察することができる)
余計なものに執着せず、うぬぼれず正しいと思う道に進めることができる
正しいいろんな知識が身に付けられる
いろんなことを楽しめる

など…

佐藤巡
佐藤巡

この超能力例の通り、一言で無理矢理まとめるなら「何だって乗り越えられる超ポジティブマインドがヨーガの八支則で手に入れられるということ」です。

個人的には「ジョジョの奇妙な冒険・黄金の風(第5部)」のこのセリフが超ポジティブマインドを表しているのではないかと考えています。

「覚悟」とは!!暗闇の荒野に!!進むべき道を切り開くことだッ!

(中略)

ミスタ…あなたの「覚悟」は…この登りゆく朝日よりも明るい輝きで「道」を照らしている。そして我々がこれから『向かうべき…正しい道』をもッ!

引用・ ジョジョの奇妙な冒険・黄金の風(第5部) ※ミスタ(ジョジョの銃使いキャラクター)が絶体絶命のピンチの時に主人公のジョルノが言ったセリフです。

筆者はこの悟りを開き切ったセリフを聞いて「これこそヨーガスートラで言いたい「超能力」のことではないのでは?」と感じました。

ヨーガの八支則を使って超ポジティブマインドを手に入れましょう!

ヨーガの八支則を行うと超能力(超ポジティブマインド)が手に入ることがわかりました。

佐藤巡
佐藤巡

ヨガインストラクターとしての知識だけでなく、人生においての自分の目的を果たしやすくなるので、活用しない手は無いと思います。

ヨーガの八支則を実践してみて、より良い人生を歩みましょう!

今回、参考にした本は下記になります(他にも色々あります)今回の記事はヨガ哲学が苦手な向けに非常に簡単に解説しましたが、もっと深く知りたい・理解したい方は参考にしてみてはいかがでしょうか?

・佐保田鶴治「ヨーガ根本教典」

アニル ヴィディヤーランカール「ヨーガ・スートラ パタンジャリ哲学の精髄」

・伊藤武「図説ヨーガ・スートラ」

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